コロナワクチン接種業務   __薬剤師最後のご奉公

コロナワクチン接種業務

     __薬剤師最後のご奉公

        2021/10/22

        十河 智

 コロナ禍の終息と言うにはまだまだであるが、ワクチン接種は全国どこでも軌道に乗り、順調に12歳以上にまで行き渡ってきている。

 集団接種の会場では、各職種の医療従事者と、市町村の職員が、事故なきように、スムーズに運営できるように、受付→問診票の点検→問診→接種→観察待機と流れるレーンを形成する。

 このようにして、各専門職が集まってきて、自己の業務を坦坦と遂行して、3時間1レーン204人±6人のワクチン接種を行ったあと、さっと退く。この現場は、案外気持ちよく仕事ができた。

 寝屋川市でも小学校の体育館やコミュニティセンター、地域のショッピングモール、駅前施設などに、多くの接種会場が設けられ、おおよそ半年が経過した。   

 薬剤師は、医師の問診がスムーズに行えるように、前段階で、問診票の内容についての確認と聞き取りによる追記をする。2回目の接種の人には、1回目のあとの副反応の有無を聞いた。既往歴などで、注射を不安に思っている人には、各会場に、緊急事態に備えた処置用の医薬品・器具とベッドが用意されている、何かあった場合への備えは、十分にあることを伝えた。ほとんど使われないが、それでも何回か、必要になった場面を見ている。

 市の職員は、ワクチン接種に無駄が生じないように、予期せぬキャンセルがあれば、予備の申込者に連絡して、数量に見合う接種者の確保に務める。会場間でワクチンの移動をして、員数合わせを完結する。

 寝屋川市は、11月の予約は2回めのみとなり、会場も1か所のみとなる。私も、今日午後、あと1回出務で、終る。寝屋川市の感染者数も東京や大阪と同様、激減している。最後のご奉公のつもりで、協力できて、良かったと思っている。

 

秋の昼職種の札と出勤簿

爽やかやコロナワクチン問診票

漆紅葉記憶の端を拾ふ問

アレルギーアナフィラキシー新蕎麦で

会釈して足早に去る夕月夜

あれつ雨十三夜惜し十七時

ぱんぱんに腫れた熟柿は今夜食む

接種への出務終りぬ秋句詠む