雪模様

雪模様

 

       2022/11/30

       十河 智


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ピンクッション、ニューサイラン、猫やなぎ、かすみ草

 

雪模様

 昨日はどんよりしていたが、久しぶりに道の駅「ふたかみパーク當麻」まで遠出、お花を買いに行った。2時すぎに、食事を済ませてから出かけたので、遅くなった。行きは私の運転、嫌いではないが、30キロくらいが疲れる。雨が少し降ってきた。

 

 このところずっとスーパーや駅前の花屋さんでの調達だったので、生産者の名前が入った花束は心躍る。なんとなく元気な気がする。花の種類は産地なので、珍しいものもあるし、街なかのフラワーショップにも負けないと思う。今日はコーヒーのおいしい食堂は2時まででしまっているので、売店でシフォンケーキと花を買い、自販機で抽出のコーヒーを入れ、ベンチでお茶にした。もう雨は止んでいる。二上山が色づき始めていて、丸い山の形がいつになく可愛らしく思った。いつもならハイキングから降りてくる人たちがこの時間にいるのだが、お天気のせいか、昨日は会わなかった。

 

 主人の上手な運転で、クリーニング屋さんに寄って、帰った。

 

 晩ごはんは、買ってきた蓬餅(餡なし)を焼いて食べた。これも買って帰った手作りこんにゃくを短冊で入れた掻き玉汁、私の母が手軽だからとよくやっていた、まあ私にはおふくろの味、を添えた。やはりこんにゃくがおいしかった。

 

 食事後、お花を生けた。かすみ草がとても多かったので、効果的に配することができ、いい具合に生けられたと満足している。

 

 

 

時雨るるや花売る道の駅目指し

 

こんにゃくを入れて掻き玉汁寒夜

 

ピンクッション初めて生ける花冴ゆる

 

ふんだんにあるかすみ草雪が降る

 

夫来ておおと愛でるや寒の花  

 

 

 

前回のお花を生けかえました。f:id:haikusumomochan:20221130110838j:image

 

 

七五三の祝

七五三の祝

          2022/11/22

          十河 智


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カンガルーポー、ガーベラ、ピペリカム、スプレーストック

 

 うちの孫は男の子ばかり、もう大きくなったので、すっかり忘れていたのだが、11月は、どこの神社にも「七五三の祝」と幟がひらめいて、晴着の家族連れが参拝に来ているのを見かける。コロナの影響で、自粛ムードの中でも、やはり子供は成長の節目を祝ってやりたいものだ。そんな女の子が着る晴着のイメージで、生けてみた。

 

七五三祝晴れ着の揚げ急ぐ

コロナ下の屋台も出でず七五三

ポーズ取る小さな紳士七五三

祖父祖母の来ぬ三人の七五三

七五三祖父母のリモート祝辞受く 

句帖を拾ふ(2022/10) 

句帖を拾ふ(2022/10)    

           2022/11/01         

          十河 智

1

数珠玉のしつかり緑濃き姿

白萩の撓垂れ掛かる風情かな

真に芒高く置きけり堂堂と

秋桜や風にほどよく曲げられて

ざつくりと掴み花瓶へ秋の野を

 

 

2

会ふ人に会へず再び秋の川

秋の夕暮れスターバックスにてコーヒー

秋の風バスに乗る人それぞれに

秋寒し予定熟せしふうをして

老いたのかコロナのせいか紅葉散る

 

3

バス停に眩しき秋の昼下がり

違ふ!高槻に駅二つ秋

駅前に救急車また秋暑し

電車から吐き出され来る秋陽射し

ノンアルコール注文の筈秋の昼

 

4

暴漢の凶刃奮ふ秋の駅

秋の雲天寿全う女王の訃

名月や国葬のこと立ちあがり

秋空や柩を覆ふ英国旗

 

5

コスモスの外つ国よりが意外なり

風に戦ぐコスモス見たし般若寺

背の高さ超えるコスモス分け入りぬ

コスモスにただ酔い痴れて仏見ず

    

 

造型芸大句会2022年11月

造型芸大句会2022年11月

          2022/11/16

          十河 智

 

2022年11月9日、

今日は句会でした。阪急大山崎駅近くで、大山崎ふるさとセンターでやります。

 

句会で出した句

 

秋の陽の先触れ蝶の黄の光る

駅ナカうどん屋秋の日向席

老いの耳マスクの会話草紅葉

暮れ切りていよいよ今宵満月を

探すほどメモは埋れて落葉かな 

 

 「メモ」の句は、採ってもらえましたが、後はだめでした。まあいつものこと、実力ないんだと思います。今日の句会では満点近く点が集まった句がありました。私もいただきましたが、すごいなと思います。

 

 淀川の橋を車で渡ると近いのですが、句会の後、みなさんと会食はいつもなので、行きは主人に高槻駅まで送って貰います。自分で車で行くと、遅い時間の運転に少し自信がないのです。  

 枚方ー高槻間はバスに乗るしかなく、会食後、バスで帰ります。枚方まで戻ると、気分であと3回乗り継ぐ1時間半のバス旅にするか、乗れば30分で寝屋川の家に着く電車にするか、どちらかを選びます。プチ放浪が好きで、小さい頃から、親がよく探す子でした。自分には帰れる自信が有るのに、なんでこんなに大騒ぎになるのと、不思議でした。今は誰も心配しません。お帰りと言ってくれるだけです。

 淀川を枚方大橋で渡ります。川の両側にマンションが多いところです。枚方公園の観覧車もランドマークです。帰りに夕日が落ちる頃になるので、その景色もとても見事で、バスの座席も選んで座れると得をした気分です。ただ帰宅ラッシュ時で、結構混む時もあり、いつもいい席があるとはかぎりませんが。

 日常の景色の中に、魅力があるのです。俳句をやっているからこそ、気づけたことでしょう。そう思います。

 

大橋や冬の落暉が包み込む

枯草や放浪癖の偶に出て

遊園地いま冬となりコロナ下で

冬の川ゆつくり周る観覧車

冬の街バスを乗り継ぐ回り道 

うちは癌家系

うちは癌家系

          2022/11/07

          十河 智

 

 大阪に住んでいる姪二人のうちの妹の方に乳房のしこりが見つかったという。3センチ位あるらしい。生検中で結果は15日に出るという。心配である。

 うちは癌家系なのだ。私の父、姪にとっての祖父は、胃癌でやせ細ってなくなった。ご飯を食べられなくなってから気づいて遅かったのだ。病気知らずが返って災いした。

 本人が見舞いの人に

 「私は今度はだめと思っている。」

と、言っていたのを思い出す。

 私も子宮がんの疑いで全摘手術を受けている。その手術の際、「お子さんもいるし、全部取っても問題ないね。」と医師に念押しされたことを思い出している。この姪はまだ未婚である。可哀想でならない。今が一番不安な時期だろう。なんとかうまく切り抜けてほしい。

 医師の説明は姉が一緒に聴いたそうだ。私も飛んで行けるところにおり、姉はごく近所に暮らしている。縁者が近くにいることはこういうときにお互いが心強い。説明を受けてわからないところをまた聞いてくれるという。少しは知識と経験があり、不安を解消できるなら相談に乗り、解説をしてやりたいと思っている。もちろん手術となればそばにいてやりたい。

 

癌家系また手術とふ大夕焼

痩せ細る父病床への年始

子を成しし子宮に癌と大西日

まだ未婚乳房を削る秋愁ひ

癌はまだ命取らねど厄日かな

句帖を拾ふ(2022/09)

句帖を拾ふ(2022/09)

          2022/10/01

          十河 智

 

1

タイムライン(2022/09)

 

重陽や現代の色染めて菊

重陽や染の菊なる加工して

秋夕日仕舞ひし家の湯呑かな

家二つ湯呑二つの暮らし秋

名月や明日は晴れると予報あり(09/10)

 

2

[句会に出した句]

 

菊薫る花壇据ゑたるバス乗場

秋の天少年の打つホームラン

昨日今日痛む右手や秋寒し

今年こそ二年無かりし秋の旅

八十の老いは我が事地虫鳴く

 

3

[往復詠]

 

小学生の秋の生花句会場

秋半ば書道俳句の同好会

高架下花屋の菊の花揺れて

二番めの座れるバスに居待月

枚方の夏の灯パーク観覧車

エスカレーター遠きや階段秋の蚊と      (09/15)

 

4

夢殿は円なる容日の盛

法隆寺土塀内外春埃

法隆寺辺り柿売る無人

五重塔見に行くとまた法隆寺

溜池に映る伽藍と新緑と

木枯や貸自転車で法隆寺(09/30)

昨日より今日、老いている

昨日より今日、老いている

          2022/10/29

          十河 智



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 物忘れではないけれど、ふっと書類の間につっこんだ俳句の投句葉書二枚重ねが、そのところに見つからない。一枚一枚捲りながらの確認を何度しただろう。こんな不思議な神隠しのような出来事があるのかと気持ちが収まらず、今ももやもや状態である。

 「俳句界」11月号で2人の選者が佳作に採ってくれた句がある。

 

氷水京のホテルのティールーム

 佳作 今瀬剛一選

 佳作 角川春樹

 

 このことがとっても嬉しく、雑誌に投稿に、これまで以上に乗り気になっていたところだった。さあ今月も投句しようかと、句を用意したのだが、その投句用の葉書が行方しれずになった。幸運がここで途切れた気がした。

 もうあれから何日も立つのだが、思い出したように、ノートや書類をまた繰っているのだ。ぴったり二枚重ねのあのはがきは今どこに挟まっているのだろうか。

 どうも最近こういうことが多い気がする。

 まだ予定を忘れたりの不義理をしたり、いつもの句会の投句を忘れたりはないのだが、忘れる寸前まで行くときがあるのだ。今まではカレンダーは、最後の確認程度だったが、今はこれに書いておくことが必須、書いておかないと、忘れてしまうかもしれないのだ。記憶力。随分と低下していると思う。忘れるというより、邪魔、雑念が入り混じってぼやける。頭の中で、予定が、ざわざわしている感じがしている。 今までのように、さらっと物事が進まない。例えば、何かを取ろうとしたとき、何かを始めるかと一歩踏み出すとき、「あんたそれでいいのかい?」と、横から聞かれている気がしてならない。それで行動が出遅れる。

 こうして、高齢者運転免許書換え時の認知症検査を受ける年齢にもなり、少少

認知機能の衰えも自覚があるということ、どんな状態だったかを書いておくことも、のちの自分のためであろうかと思う。確実に昨日よりは今日、今日よりは明日、老いているのだから。

 気を取り直して花を生ける。スーパーで買った竜胆、色が混ざっていた。菊が一本だけあった。うろ覚えながら、生花の形に調えた。花束として花瓶にぽんと入れる体裁の売り方なので、満足できる生け上がりとは言えず、いかにも突っ立っている感で仕上がった。花が開けば少しは見栄えが上がるだろうか。花はいい。触っていると気持ちが安らぐ。水揚げがうまく行って生き返るのを見ると、とても嬉しい。

 

 

投句葉書秋を灯してまた探す

暦買ふ書き込み欄の大きめを

雑音の多き脳内秋深し

水の秋吸い上げてまた生きる花

大輪の菊一輪や華やげる