りくろーおじさんのチーズケーキ

　　　　　　　　 2024/4/3

　　　　　　　　十河　智

　静岡にいる娘が、やはり親元に松山から来ている幼馴染に会うために、帰ってきた。この二人は直接の行き来ではなく、帰省するタイミングを合わせて、故郷で会うことが習いのようだ。娘たちも中学生高校生の親なので、春休みと言っても子どもはクラブ活動などでそう暇でもないらしく、今回は子どもを連れずに帰って来ていた。一泊しかせず、翌朝友だちと会って、そのまま静岡へ帰るという強行軍であった。

　その帰ってきた日に迎えに行った車で、駅から、外環状線を八尾まで走った。孫たちに頼まれた土産、りくろーおじさんのチーズケーキを買いに行った。最近はネットで情報を得られ、便利である。電車で京橋にいかずとも、車で八尾のショッピングモールに行けば、りくろーおじさんに会えることがすぐに分かったのだ。このケーキは久しぶりだ。うちですぐに食べる分と、娘のお土産用と二個、ショッピングモールの入口近くの間口の狭いで店で買った。夕飯用のステーキ肉も中のスーパーで買って帰った。

　家に帰ってすぐ、ケーキを切り分けお茶にした。やはりふわふわで、とても美味しかった。三人でも量が丁度くらい、孫たちには分けるにしても足りるだろうか、三個買って、二個持って帰るようにすればよかったとと要らぬ心配をしてしまった。

　ケーキで満腹感があったので、ステーキを焼いて、春キャベツ、大根ときゅうりのサラダを添えて、遅めに夕飯を取った。取り立てて話すことはないが、娘が一緒に食事をするという、幸せな気分に浸っていた。

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