鴻巣友季子さんの「全身翻訳家」を、とても楽しく読みました。
2019/11/13
十河智
フェイスブックのお友だちの紹介で、ちくま文庫を置いているところは少なく、でもなにか呼ばれているようで、本屋に注文。
(アマゾン、便利だけど、儲けさせたくない。ヤフーも、paypayばかり言ってくるので、嫌。)
近頃こんな無邪気に面白がって読む本はなかった。かといって、何か記憶にあるか、あるといえばある、という程度。小さい頃の漫画に熱中した感じかな、言うとすれば。
言葉が読むがままに、伝わってくる。湧き水を飲む気持ちよさ。仲良しとおしゃべりして、何も残らないスカッとした気分。
それでも、翻訳家の地味な努力と、言葉の感性の編み出す見事なマッチング。英語で俳句を書きたい私には価値ある言葉の数々があった。
幼い娘さんのしっかりものに育つ芽のようなエピソードにも驚かされた。
以上、私には、そうであった、という感想である。