大人の運動会(ハイブンの会 2023−09 課 題「運動会」)

ハイブンの会 2023−09

課 題 

 「運動会」

 

 

大人の運動会

 2023/07/25

 

 十河 智

 

 運動は苦手、徒競走はいつもビリ、逆上がり、竹上りは、クラスで一人だけできなかった。だから運動会は、できないことがあからさまになる機会で、特に面白くなかった。

 そんな自分のことをさておいて、競技でかっこよく優勝する男の子は、人気者になれたし、クラス対抗も盛り上がった。親もお弁当を持って、出番に合わせてやってきた。こういう、運動会に付き物の高揚感は、若かったあの頃の嬉しかった思い出である。

 私は、その様に落ち込むくらい運動はダメだったが、娘はそうでもなかった。親として、見に行く運動会は楽しかった。ただ娘の時代には家庭の事情などで親が見に来られない子を鑑みて、運動場でわいわい家族ごとのお弁当というのは、もうしなくなっていた。そうなると親は自分の子の出番だけしか見に行かない。なにか閑散としたただの授業参観であった。

 

弁当へビリの子戻る運動会 

 

 休日として体育の日が制定された頃には、大人の運動会が地区ごとに催されたりもした。だがそれも、昔ながらの盆踊り大会には負けて、今はもうやらない。

 この地域では、河内音頭には、かけっこも綱引きも敵わない。地域の結束は盆踊りでなされる。

 コロナ禍で、ほぼすべての人の集まる行事がなくなっていたが、今年から復活の兆しがある。河内音頭江州音頭が鳴り響き、手拍子、足拍子が軽やかである。私も、盆踊りの輪に入って踊るのは好きだ。

 ふるさと高松の「一合撒いた」、就職した鳴門では「阿波踊り」、今は北河内で「江州音頭」と「河内音頭」。どこにでも、自由に参加できる連があった。

 今の家の近くに池端の空き地があり、盆踊りの会場になる。やっているときはマイクの音量がうるさいと会場に近い我が家では文句たらたらであったが、中止の間、夏がただ暑いだけだった。盆踊り復活、騒音の再来、大いに発散してもらおう。あの雰囲気が今は待ち遠しい。まあこれも日頃運動不足のいい大人の運動会なのかも知れない。

 

盆踊り池の畔に建つ櫓