薬剤師認知症対応力向上研修会に参加しました。
2019/12/24
十河智
この前の土曜日、天満橋のOMMで薬剤師会の「薬剤師認知症対応力向上研修会」というのがあり、個人的に興味が湧き、研修にはほとんど参加しなくなったのだが、行ってきた。
現役の人の土曜日も営業の薬局などへの考慮から、研修は午後からであった。
2時半から6時半までの長時間である。
随時開かれる研修で、大阪府下だけで1万人の終了者を得たい大規模もので、今回は700人集まった。
国の推進する、認知症対応力向上施策「オレンジプラン」に基づいた研修会である。
2025年には長寿と団塊世代の高齢化で、高齢者の割合も、認知症の割合も増える予測があり、最大高齢者の5人に1人が?認知症という推計であるという。
研修の中味に少し触れておこう。
1 薬剤師会からの挨拶。型通りであった。
2 医師からは
①認知症は症状である。元になる病気を特定しなければ、対応も治療もできない。まず専門医の検査を受ける様につなぐこと
②元の病気によっては、治療により認知能力が回復する。また病気によっては若年性の認知症も起こり得る。
③認知症によく似た症状が、薬物治療の結果、見られる場合もあり、薬学的管理と見守りが治療の過程で重要。
④診断確定後、認知症サポート医
を中心とするチームでの治療と介護。
3 薬剤師からは、
①認知症の病態、治療、ケア、制度、連携に関する基本的な知識(2025年には高齢者の5人に1人が認知症との推計もある。厚生省の認知症施策「新オレンジプラン」の説明)
②薬剤師としてできること。(服薬管理と認知症発現の気付き。認知症の薬物治療での対応。認知症治療薬と元々の持病の治療薬の、併用注意や禁忌。併用後の変化。医師へのフィードバック。家族との対話。)
③「気づき」から「つなげる」へ。患者と家族への配慮、尊厳を持って接すること。(薬学的管理と多職種連携。かかりつけ薬剤師、かかりつけ薬局の医薬品の一元的管理。介護保険のしくみと相談窓口、薬剤師の役目。)
④実例によるディスカッション。グループは、偶然、隣や前後に居合わせた知らない薬剤師たち。経験に照らし合わせて、スムーズに進行。
⑤結果発表。グループごとに側面の違う結論が引き出せていて、知恵は多いほどいいと感じられた。
4 行政からは、
① 認知症が明らかになってきた時は、地域の制度を利用するように促して欲しい。(認知症サポート医、介護保険、地域包括支援センター、市町村の福祉窓口)
②施設への通所、入所。在宅、訪問での介護。認知症への支援が何層にも用意されている。本人や家族に知らせ、早期の対応をすることで、生活を支えることができる。
研修会が終わったときはもう真っ暗。天満橋のスクランブル交差点を行き交う車のライトは、優しく見えた。4時間、水気なしだったので、スターバックスへ寄った。お冷を一気飲み。ホットコーヒーに癒やされた。
帰りに目を付けていた花屋でクリスマスの感じられる花材を買いたかったが閉店していた。どうしてもやりたい生け方があったので、次の日、羽曳野の道の駅で花材は調達することになった。
ゆっくりし過ぎて、家に帰り着いたのは9時過ぎになった。主人が作ったナスカレーを食べた。
認知症研修へと仕事納め
各駅の電車土曜日着膨れて
隙間風近辺にある認知症
クリスマス赤と緑の小ブーケ
暮早しOMMの会議室
天満橋駅冬の町の灯やはらかく