北大路翼さんの「生き抜くための俳句塾」を読みました。

北大路翼さんの「生き抜くための俳句塾」を読みました。
        2019/05/22

 北大路翼さんの「生き抜くための俳句塾」を読みました。
〈夏井いつき先生驚愕!!〉という帯がついていて、この取り合わせも面白かった。お二人の、俳句の裾野を広げる姿勢が、夏井先生が俳句の手引き書を出版されたりして本を読む層に、翼さんが居酒屋での実践に工夫してお酒を飲む層に、重ならず、確実に俳句を広げ、現代の日本にあった形で根付かせてくれています。
北大路翼さんの現代の悩める若者へのメッセージであり、実践を踏まえての、感動と心を取り戻す手段としての俳句を提示しています。共感する人はとても多いような気がします。この本を読んでとはいわず、屍派の句会で実践することが一番かもしれませんが。
特に、第四講「悩み別作句技法」、第五講「俺を変えた魂の二十五句」は読み応えがありました。

俳句を、アウトローと公言しながらも、しかし真面目に広めようとしています。俳句のもつ現代の心の闇を救う力を北大路翼さん本人が見出だし、信じて、「俳句はいいからやれよ。」と言ってくれているのです。
             十河智