かかりつけ医の廃業

かかりつけ医の廃業

        2024/05/25

        十河 智


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 喘息が持病となってもう30年以上経つだろうか。風邪と思っていたが咳が止まらない、かかりつけ医が大きい病院で検査して貰えというので、病院の喘息外来を受診して検査入院し、この処方を出してもらった。かかりつけ医に戻されて、毎月一度受診して、経過観察、処方箋を書いて貰い、薬局で調剤して貰う。薬が合って、喘息発作は全くでなくなった。薬を飲み忘れると息が粗くなりゼーゼーが始まるので、思い出せるのだ。喘息は、自分で薬局を始めたときの諸々のストレスが原因であったと思う。50歳近い歳になっての開局だったが、経験の集大成として、どうしてもやりたくて、家族に遊びと言われつつ、踏み切ったのだったが、無理が重なった。開局したばかりの薬局を閉めて入院する羽目になり、新規の薬局の検査に来た保健所の役人に、後々会った折に、いつ来てもシャッターが降りていたと、訝しげに散々質問された思い出がある。

 その薬局も免許の更新を2回、トータルで損もせず得もせず、13年で閉じた。沖縄にいて、2人めを出産する娘の世話に出向くためであった。沖縄でも、かかりつけの医院と薬局をつくり、薬を飲み続けた。生きてゆくために必要で、欠かせない薬なのだ。

 ずっと薬をもらうために毎月通っていたかかりつけ医がこの5月末で廃業するという。私と同い年の医師で、いつかはあると思っていたのだが、いざとなると、次、すぐに来る来月をどうしようか、それが心配になった。元の病院に戻ってもいいのだが、先生が、病院は待つでしょうと、開業医に掛れと勧めてくれた。近隣の医院を名前だけ受付で教えてもらい、位置を確かめに行ったのだがだいぶ遠い。車を運転しなくなると、タクシーでないとバスは路線がない。開業したところだという。どんな先生だろうか。相性が良いといいのだが。来月受診してみる。

 

かかりつけ医五月末には廃業と

夏の夜の息苦しさに薬欲し

新たなる医師との相性新樹光