半田市の山車巡行の秋祭に行ってきました。

半田市の山車巡行の秋祭に行ってきました。

       2023/11/01

       十河 智

 


 もう水曜日、時が経つのが速すぎると感じています。

 先週の土日と一泊の愛知県半田への旅でした。

 大学時代のESSのクラブ仲間が、半田の住人の呼びかけで、同窓会を半田の山車の巡行がある秋祭の見学と合わせて、行うことにしたのです。

 半田の友人は夫婦ともに私達のクラブ仲間、足取りの心許無い私ともう一人に特に気を使ってもらい、歩きをできる限り車での送迎に振り替えてもらって、遅れることなく、行動をともにできました。若い頃からの忌憚のない付き合いの賜物だと感謝しています。

 友人が取ってくれていた桟敷席で、祭の一部始終を堪能しました。人出は京都の祇園祭とは比べようもないですが、この町、半田市の歴史そのものの大切なお祭りであることが、よくわかります。丁寧に設え、進行が進むお祭りでした。大人が子どもに教え、受け継いでいく、そんな様子も見られました。古い山車やまだ垂れ幕の刺繍のない新しい山車もあって、現在進行形の歴史の積み重ねなのだと感じます。コロナ禍はもうすっかり過去のようです。私は、喘息なので、マスクを離していませんが、もう少数派になっています。

 一泊なので、ゆっくり楽しみ、喜寿近い集まりにどんちゃん騒ぎもなく、講師に小栗家の当代という方を招いての講話が用意され、その後、会席の食事。老後の楽しみ方、最近の世界のことなど幅広く話題に上りました。

 一人出席のない仲間がいました。奥さんから近況がラインで寄せられたと写真を回し見しました。一年前に会っているのですが、少し風貌が違ってきていました。認知症が進んできたそうで、一人で行動させられる状態にないとのこと、かなりショックを受けました。この前幼馴染の施設入居見舞いに行ったばかり、今度は現実味のある認知症の報です。社会で起きている問題が、すぐ隣に在ることをひしひしと感じます。

 夜は駅近のビジネスホテルでよく眠れました。お風呂も部屋で入れて、私には便利で居心地がいい。

 翌日、午前中に新美南吉記念館に行きました。わたしも昔読んで、子どもにも読み聞かせた「ごんぎつね」、懐かしいお話です。最近はこういう小さな温かい雰囲気の記念館が地方地方にできていて、面白く見学できる工夫もされています。日程に少しアクセントが付いて、思い出になりました。

 ホテルで荷物を受け取り、名古屋まで友人と一緒に名鉄に乗りました。名古屋で、東西に別れ、京都まで新幹線、京都から大阪京橋、京橋から東寝屋川駅と帰ってきました。乗換が一番楽な帰り方です。東寝屋川駅で、タクシーが少ないのが難点なのですが。まあ、この度も無事に終えることができました。

 一応、幹事さんは決めてやる予定のようですが、年下が喜寿の集まる会です、来年のこと、わかりません。今年の無事を喜びます。 

 

秋風の流す柳の川辺かな

昼の山車未来に向かふ子どもたち

酒蔵と商人の町新酒酌む

秋深し喜寿の開店祝の句

老人に帰らぬ故郷散り紅葉

町の山車曳き手百人秋高し

垂幕の金襴豪華秋祭

秋祭離れのような喫茶店

近況に痴呆とか聞く秋愁

人生の終り近きに秋の旅