今日の4句 

今日の4句

        2021/04/14

        十河 智

残り糸重ねて春の色と為し


f:id:haikusumomochan:20210414122111j:image



f:id:haikusumomochan:20210414122159j:image

 

ジャングルジム春の鳥来る金柑の

クレマチス雨の雫を帶びながら


f:id:haikusumomochan:20210414122222j:image

 

 

山藤の一斉開花したる朝


f:id:haikusumomochan:20210414122242j:image

 

 

母も私も編み物をするので残り糸が結構あります。喘息の首筋を巻くネックバンドなども作りますが、ちょっと頑張ってベストにしてみました。

頑張り過ぎて、夜が明けて、庭を見ると、裏の池の向こうの藤が、一斉に咲いています。いつもは連休頃なのに今年は半月以上早い気がします。寒いときもあるのに、変な年です。クレマチスも咲くと同時に、昨日の雨で、しょげているようです。

金柑は熟したままもう取らないので、ヒヨドリやスズメが、食べに来ています。

 

 

 

道の駅ふたかみパーク當麻、そして二人展

道の駅ふたかみパーク當麻、そして二人展

        2021/04/11

        十河 智

 

 四月に入り、コロナがぶり返してきました。まん延防止措置というのが取られ始めるようですので、昨日一ヶ月ぶりに、お花を買いに道の駅ふたかみパーク當麻に行ってきました。

 ちょうど、當麻寺近くでやっていらっしゃる、前にも行った陶芸家、よしむらももえさんと、ご主人の画家、篠原滋生さんの、ご夫妻での陶と絵の二人展にも寄る予定です。ご主人さまの絵は抽象画で、私には難しいのですが、その前に立つと、何かが起きるのではないかと感ずるものはあるのです。頂いたご縁で、芸術に間近で接することができるのはとても嬉しい。

 

 お昼ごはんは家で済ませ、二時頃出発。柏原から近鉄の線路沿い、大学や学校の続く山道は、季節を感じられる大好きなドライブコースです。主人が運転しろとよく言うのですが、ここは俳句を作るときなので、なかなか変わってあげられません。

 

桜蕊まだ木に在りて燻りて

山道のアップダウンに見る残花

大学は入学の頃コロナ禍の

駘蕩を近鉄特急突き抜けて 

 

 道の駅は、まさかの駐車場満杯。土曜日だったので、二上山のハイキングの人も多かったよう。レストランは終わっていましたが、自販機やアイスクリーム売り場はいっぱいでした。

 お花は百合と菊が多く、ちょうど良い季節感のある材料を選べませんでしたが、春の終り、夏のはじめをテーマにチョイスしました。

 道の駅繋がりが、あるのでしょうか。いつもはなかった、普段愛用のふるさと香川のメーカーのだし醤油があるのです。うちでは、必須で取り寄せているのですが、デパートなどではこれまでも置いてあるようでした。思い付いて、展覧会をしている、ももえさんにお土産にすることにしました。売っていることが嬉しくて、買いたくなった、というのがホントのところです。

 

野遊びに出て来し人の道の駅

燕円舞畑地の端の道の駅

百合ばかり期待に沿はぬ花売場

蜃気楼奈良にふるさとだし醤油 

 

 當麻寺へ行って、展覧会場への一角細い道へは入り辛かったので、いつもの無人の駐車場へ置いて、少し歩きました。角を一つ回ったところの古民家がカフェと画廊になっていて、ゆっくり見ることができました。

 篠原さんの絵も、前のスツールにかけて、一つずつ見ました。大作ばかりでした。ピンクの入った作品に、心が動きます。かなり見つめていました。

 偶然買うことになっただし醤油だと打ち明けて、お土産を渡して、外に出ました。

 画廊の前から、當麻寺に入り、広場を抜けて、階段を降りると、駐車場に出ます。當麻寺に来ると、寄る茶店で、主人はぜんざい、私は飴湯をいただきました。少し寒く感じていたので、ごちそうになりました。

 柿の葉寿司は売り切れていて、二人ほどお客さんをがっかりさせていました。壁には、さだまさしのサイン色紙があるのに気づき、主人が聞いていました。何回か来て、二回めのときに書いてもらったと言っていました。よくわかる柔らかく温かいサインでした。

 

陽炎や五百円駐車場無人

當麻寺の麓に春の水光る

春野ゆくカフエの夫妻の二人展

春光に映ゆる陶器の海の青

イメージに春のビームを受け取りぬ

ぜんざいと飴湯春寒當麻にて

さだまさしサインの色紙あたたかし  

 

 帰るのが四時過ぎになりました。柏原市内、外環までが、混んで、渋滞が多く、時間がかかりました。両側に古墳が多い道で、こんもりしていたら古墳というところです。

 

晩春の百舌鳥古市古墳群

古草や古墳に家のあるところ

春の川整備の古墳駐車場

春夕日古墳に隣る墓地包み   

 

 外環、170号線も混んでいて、帰り着く頃は少し暗くなってしまいました。

 

花は葉に並木道はや黄昏れて 

句帖を拾ふ(2021年3月)

句帖を拾ふ(2021年3月) 

 

       2021/04/01 

       十河 智

 

1

[俳句大学 席題一句]3月第1週

「蒲公英」

蒲公英や決して日陰者ならず

抜く抜かぬ結局抜きぬたんぽぽを

たんぽぽの光りぬ溝の破れ目かな

 

2

春嵐

spring storm

 

引き籠もる窓の外なる春嵐

spring storm out of a window ;

social withdrawal 

刻薄な言葉を浴びる春嵐

callous words spoken to me ;

spring storm(03/01)

 

3

春の山

spring mountain

 

嫁入りの友を祝ふや春の山

spring mountain ;

congratulating a friend of mine on her marriage

春の山木木の騒めき始まりぬ

spring mountain ;

the buzz of tree leaves begins(03/02)

 

4

春一番

the first spring wind

 

ガラス戸の中より眺む春一番

looking out of glass windows ;

the first spring wind

わきまえぬ女と言へり春一番

a remark that a womon doesn't know where she stands ;

the first spring wind(03/03)

 

5

雪崩

avalanche

 

コロナ禍や人巻き込まぬ雪崩あり

an pandemic of COVID-19 ;

an avalanche in which no person is killed

心地よき陽射しに雪崩注意報

an avalanche advisory ;

a snug whereabouts in the sun(03/04)

 

6

雪解

snow melting

ふんはりときらりきらりと雪解かな

light and fluffy, sparkling in the sunlight ;

a mass of snow is melting

側溝へとろとろ重き雪解水

the water of snow melting ;

thickly and heavily into the gutte

 

7

水仙

narcissus

 

水仙は咲きたるさまに生けよとぞ

Do the narcissi as they come out ;

the words of the flower arrangement teacher  

水仙の土押し上げて濃き緑

some dark green substance ;

the leaves of a narcissus boost the ground up (03/09)

 

8

野遊

picnic

 

野遊に誘ふや朝の陽レース透け

tempteing me to a picnic ;

the morning sunlight comes through the lace curtains

野遊やごとごと朝の台所

early in the morning of the picnic day;

busy working in the

kitchen

 

石鹸玉

soap bubble 

 

石鹸玉孫の遊びし残りにて

blowing soap bubbles ;

the liquid remains in my grandsons playthings

石鹸玉調合に秘のそれぞれに

mixing of the soap bubble liquid ;

each child adds his secret ingredient 

 

10

茶摘

tea picking

 

静岡に縁のできて茶摘かな

some new connections to Shizuoka Prefecture ;

tea picking

茶摘はや終へたる景色のぞみより

the scenery of tea picking already being over ;

from Shinkansen Nozomi

 

11

3・11

 

3・11迫りくる波鮮烈に  

a striking impression of mountanous tumami-waves ;

3 - 11  SOGO Tomoko

 

12

春の海

spring sea 

 

防波堤高きの外に春の海  

 

outside the gigantic breakwater ;

spring sea  SOGO Tomoko

 

13

「俳句大学 席題一句」

 3月 2週目

 「雪代(ゆきしろ)」

 

せせらぎへ雪代水の光堕つ

庄内の田のゆきしろや最上川

ゆきしろの船着く中州珈琲の美味

 

14

シクラメン

cyclamen

 

窓の外眺めて暮らしシクラメン

living as I always look out of a window ;

cyclamen

街角の花屋の地べたシクラメン

a flowershop on the street corner ;

cyclamens on the bare ground

 

15

willow,weeping willow

 

鴨川の柳の今はか細くて

willows on the Kamo River ;

now spreading their very thin branches 

太き幹噴き出す枝垂れ柳かな

weeping willow with a thick trunk ;

an eruption of sprouts

 

16

ミモザ

mimosa

 

猫好きのおばさんがゐてミモザ咲く

mimoza in bloom ;

a cat woman is there

ミモザの黄バス乗り継ぎて降りし里

pale yellow of mimoza ;

an village after taking a series of buses

 

17

木の芽

shoot,sproute of trees

 

外出のそろそろ増加木の芽時

the time of sprouting ;

the number of persons being out is increasing gingerly

山間に入れば木の芽の息荒し

sprouts of trees in heavy breathing ;

mountainous regions

 

18

木蓮

magnolia

 

木蓮時代に合はす動物園

purple magnolia ;

remodeling the zoo to meet the needs of the times

よちよちと白木蓮の花の下

toddling ;

under a tree of white magnolia

 

19

遠足

excursion

 

遠足の児童続続動物園

children in the zoo ;

many school excursions on the day

遠足は芝生公園保育の子

nursery school children go on an excursion ;

the lawn garden 

in the neighborhood

 

20

俳句大学  3月 3週目

〜席題で一句〜夏雲システム

鷹化して鳩と為る

 

鷹鳩に企業戦士の定年後

鷹化して鳩となる古希同窓会

鳩と化す鷹大学に紛争ありき

鷹鳩に全山桜色に染む

島を出る日は晴れて鷹鳩と化す

 

21

恋猫の戻るが如し山家集 

 

 友だち先生にお習字を習っている。漢字は千字文を四字づつ、かな散らしの練習の題材に、百人一首と、この山家集を使い、毎週習っていた。ところが、この山家集、四日間ほど行方不明であった。どこを探しても見つからなかった。車はもちろん、行った覚えのあるところに電話もかけた。気になっていたが、まだ買わないでいた。

 昨日でかけるのに、久し振りに運転した。探した筈の運転席のドアとの合間にひょこっとこの本が見えた。不思議である。句ができた。

 

22

plum,japanese apricot,plum blossom in flower

 

梅の花少しある陽を逃さずに

never failing to catch a little of sunshine ;

Ume blossoms into flower

梅林に花の個性と樹の孤独

originality of blossoms and standing positions in solitude of trees ;

the plum garden

 

23

cherry blossom in flower

 

桜開花ニュースに浮かぶここかしこ

the opening of cherry brossoms ;

the spots here and there in the news

一つまた一つ桜の花に心浮く

feeling happy to watch cherry blossoms ;

individually, one by one

 

24

桃の花

peach flower

 

桃の花育ちし家の今はなく

peach flowers ;

the house l grew up was lost

お姫様ごっこに興ず桃の花

a make-beleave world playing princess ;

peach flower

 

25

梨の花

pear flower

 

梨園の何れ実となる梨の花

pear flowers in the pear garden ;

those will eventuate in fruit 

梨の花知るたるは良し都落ち

a good condition to realize lovely pear flowers ;

forced to live in the countryside

 

26

3月の、俳句大学【テーマで一句】

1.テーマ:「音楽にまつわる一句」。思い出の曲、楽器等などを詠んでください。 

家ありて庭に七つの黄水仙

燕来る昔牛舎でありし小屋

2.文字:「味」。(味という文字=漢字の読み込みです。味の文字を使った季語は使えません。)

味気なくコンビニ握り持ち花見

コロナ禍の味覚確かむ花見酒

 

3.中七:「お」または「を」で始まる句。「お」または「を」の文字は漢字でも平仮名、カタカナなんでもOKです

句会よりオガタマの花皆で見に

 

27

写真で一句「コロナ撲滅特別企画!」第7弾

菜の花の黄が相対す空の青

油菜の花びつしりと畑なる

長閑けしや男が二人話す窓

 

28

落花

fall of petals of cherry flowers

 

咲き急ぎ一頻りなる落花かな

early blooming ;

now the falling petals of cherry flowers

佐保川に行かむ落花も楽しからむ

Let's go to the bank of Saho River ;

Let's enjoy the fall of petals of cherry flowers

 

29

花の雨

rain in cherry blossom

 

一人来て一人佇む花の雨

alone, coming here and standing ;

the rain in cherry blossoms 

 

花の雨中学校の門閉ざし

the rain in cherry blossom ;

the gate of junior high school is shut

ある一日

ある一日

        2021/03/28

        十河 智

 

 少し暑いくらいの天気だった。老いた夫婦の朝は遅い。カーテンを開けると、日が差し込んで、外が気持ちよさそうである。

朝食は9時である。

私はシリアルの牛乳かけ、コーヒー。主人はジャムバタートーストを半枚とコーヒー。りんごとウインナーを少しずつ。

 何もすることはない。どこかへドライブに行くか、テレビで録画を見るか、本を読むか。この頃私には、スマホ三昧が加わった。朝のうちに一通り、フェイスブックをチェックする。毎日の俳句鑑賞が楽しい日課となっている。まだ二つ折れ携帯の主人は、中毒扱いをする。彼の日課は新聞の数独、雑誌の付録の詰将棋。よく似た中毒症状であると思うのだが。

 この日はスマホを見ながら、前の晩下準備しておいた伊予柑ママレードを煮た。自然な艶の伊予柑があったので、ママレードにするつもりで買った。皮を刻んで砂糖を塗しておいたのだ。出来具合は満足。甘さも丁度いい。何より生ゴミの減量、そこが一番の手柄に思えた。

 自粛要請中は、昼の食事も家が多かった。ありとあらゆるインスタント物や冷凍食品を試した感がある。残り物に手を加える術も上達したようである。夕食の二人分はいつも少し余るのだ。カレーからカレーうどん、野菜炒めがオムレツや卵とじ、シチューをグラタンに。

 最近、外に出ることが復活しつつある。変わらぬ大阪外環状線を二人のドライブ。人の混まない2時ごろの食事。行く店はローテーションで。奈良の平城宮跡近くの「ザめしや」もよく行く店だ。帰り道を変えて、季節を楽しむ。たまに降りて、散策する。道の駅で花を買う。大体1時頃から4時、5時まで、片道20〜30Kmが行動範囲。

 この日は、方向を逆に行きたかった。ラインのグループで繋がる友人たちのうち、健脚ですっと立ち上がる人たちばかり4人で、「コロナに負けたくない、もう我慢の限界」と、ライン上で急に話が纏まってゆき、淀の河津桜、そして、また別の日、伏見城南宮の梅と椿を見に行っていた。ライングループに写真を載せてきた。おにぎりやおやつの持ち寄りで、楽しそう。羨ましかった。私の足と呼吸の状態を知っていて、この度の誘いはこなかった。行っても多分独り歩きになる。でも、ちょっと寂しくて、その方向に、うちのドライブコースを設定してみたいと思った。

 ラインのやり取りはグループ内では筒抜けで、酸いも甘いも噛み分けた年齢の達している私達は、今更、喧嘩にもならないが、ちょっと気をつけなければと感じた。

 また、近頃無性に美味しいたこ焼が食べたくなっていた。近所に屋台や祭がないせいか、軒先を借りる形のたこ焼屋さんができたので、買おうとすると、その店があまり衛生的でないと反対された。たこ焼は家でも作るが、あの外カリカリ、中ジューシーが、どうしても出ない。恥ずかしいが、少し柔らかいお饅頭のようなたこ焼きになる。店で買って食べてみたくなる理由である。主人の目には、デパートやスーパーのフードコートのたこ焼屋はいいらしい。

 たまたまであったが、最近、店舗形式でイートインスペースもあるらしいたこ焼屋さんをフェイスブックで紹介してくれていた。伏見のようだった。その投稿を見直して、箸袋に店名を見つけたので検索した。住所がわかったので、ここでたこ焼きをお昼にしようと主人を誘ってみた。気分が乗ったらしく、ナビがあったら行くと言ってくれた。ナビ設定。20kmコース、30分とあったが込み具合では、小一時間かかるだろう。

 地道設定ながら、ナビでは高速の側道、高架下を通らされる。こういう道は、おおよそ景色が良くない。俳句の脳を刺激してくれない。そこが不満である。いくら別ルートにしても立派で交通量の多い国道に戻される。知らないところへ行くのだから、ナビに従わざるを得ない。

 目的のお店についた。清潔そうで、いいお店だったが、駐車場がなかった。テイクアウトにして、一番近いコンビニに寄った。ホットの缶コーヒーを買って、たこ焼きも熱いうちに食べた。京都らしくいい出汁が効いていて、美味しかった。大阪とも明石とも味が違っていた。

 主人は初めて通る道に疲れたようで、私は目論んでいた桃山御陵か城南宮へ寄ろうと言い出せず、そのまま帰った。

 日が長くなっているなと感じる。4時過ぎが明るい。

 夜は、冷蔵庫にある材料で、親子丼と大根の味噌汁にした。コロナ禍で、買い置いた物を使い切る習慣がついた。

 くだらない長話におつきあいさせただろうか。

 しかし、仕事もない、趣味も封鎖されて、年寄り夫婦は、こういう暮らし方にならざるを得ない、今の現実を書いておきたかった。

 

伊予柑の艶良き皮よマーマレード

春暑しナビが導く殺風景

伏見までちよつとたこ焼春風と

菜の花のまだ疎ら咲き宇治の川

草萌ゆるいつも乗るバス眠る車庫

誇らしげ国道に咲く白木蓮

     十河 智

     

 

「俳句大学 第5号」届きました。

「俳句大学 第5号」届きました。

        2021/03/21

        十河 智


f:id:haikusumomochan:20210321063105j:image

f:id:haikusumomochan:20210321063028j:image

 

「ウィズコロナウィズアルコール」

 2020年1月から6月とその前後、コロナ禍の暮らしをかなり句にしていました。それを組んで、作品にしています。関連づけて400字のエッセイを添えました。

 

 この号の該当期間くらいから、俳句大学投句欄へは、ほぼ毎日のように、季語を題とした、日英対の俳句を投稿するようになりました。俳句大学のもう一つの柱、HAIKU COLUMN に掲げられた目的の一つ、「季語が入り、2行で作るというルールによる、切れがある世界俳句」に賛同してのことです。俳句としての鑑賞にもかなっているか、英語俳句として自然に読んでもらえるか、毎日がドキドキの、冒険でもあって、刺激的な俳句生活です。

 成果と言うには恥ずかしい出来ですが、このように、活字になっていくことは、ありがたく、機会があれば、参加しています。

 永田満徳先生、五島高資先生、ありがとうございます。各コーナーをお世話いただく皆様にも感謝いたします。

 HAIKU COLUMN 主宰の向瀬美音さん、そこでご一緒する中野千秋さん、Anikó Papp さん、これからもよろしくおねがいします。

 

前号の「俳句大学 第4号」と、" Haiku Column Vol.6 " との掲載作品も添えておきます。読んでいただけたら嬉しいです。


f:id:haikusumomochan:20210321063237j:image
f:id:haikusumomochan:20210321063431j:image

 


f:id:haikusumomochan:20210321063850j:image


f:id:haikusumomochan:20210321063954j:image

海のブルーの陶芸展

海のブルーの陶芸展

        2021/03/19

        十河 智

 

 昨日は、主人の免許更新の手続きのあと、東生駒駅近くのギャラリーで開催されている、お知り合いのよしむらももえさんの陶芸の個展に行ってきました。

 168号線沿いの平群へ行く道の途中でわかりやすい位置にありましたが、駐車場へ入る入り口で少し迷いました。会場の方に誘導していただき、無事着きました。

 

 海のブルーがテーマ、可愛い猫と小さな魚、鱗がモチーフの綺麗な作品がいっぱい並んでいます。

 あれば、花生けをと思ったのですが、適当なサイズのものが見当たらず、今回はやめることにしました。

 私達のお茶碗を買いました。同色がなかったので、魚の透かし模様で揃えました。うちの今あるお茶碗は、主人の手作り夫婦の一方と、沖縄で買った黒の焼き物の夫婦の一方、相方を無くした者同士、これを機に変えてみたくなったので。大事に使いたいと思います。

 帰りは、交野の方から帰ることにしましたが、桜がそこここで咲き始めていました。夕方のニュースで各地の桜の開花を告げていました。かなり早く一つ季節が移ったようです。まだ人は集まっていませんが、コロナの再拡大は心配です。桜は、胸にキュンと来ます。その季節到来なのですから。なるべく我慢して、春を越したいなと思います。

 

迂回路の広きが裏で長閑なり

春陰の畳に海のブルー置く

茶碗にも語る思ひ出彼岸西風

初桜生駒交野と帰りけり

開花宣言解除に合はすかに

 


新しいお茶碗

f:id:haikusumomochan:20210319170743j:image


今まで使っていました。


f:id:haikusumomochan:20210319165900j:image

      

電車で日展へ出掛けました。

電車で日展へ出掛けました。

        2021/03/13

        十河 智

 

 一昨日になりますが、電車ででかけました。

 主人が習っている陶芸の先生から、日展の招待券が届いていたので。

 東寝屋川駅、改、寝屋川公園駅になって、ほぼ一年。まだ慣れません、聞き逃して次の駅まで行ったこともあります。この地域も府立寝屋川公園の整備もほぼ終わり、市域は目下再開発中なのです。前市長が、駅名変更を推進して、この名前になったのですが、すぐにコロナ禍に突入、寝屋川マラソンの最寄り駅として、近隣に大お披露目のはずが去年は中止、今年も駄目のようです。それで、地元の私達にももう一つ入っていないのです。

 寝屋川公園駅は、谷底がホームです。見上げる空が遠くて、ちょっと魅力ある視界があって、私は好きです。

 ここから京橋、京橋から環状線天王寺へ行きます。案外便利で近い気がします。京橋の駅も、乗り換えの際歩く距離が少ないように改造中で、便利になりました。

 緊急事態宣言が一部緩和されて、天王寺駅なども、人は多く感じました。

 テンシバ広場は、一年前、出来たての時以来ですが、子供のための施設や飲食店が増えているようでした。子供連れや若い人たちが多かった。子供を連れた人は恐竜のところで止まり、それから動物園へ行くみたいでした。間を縫って市立美術館へ急ぎました。最後の最後、階段がしんどかった。入った途端のロビーで吸入して休みました。主人とは、ペースと興味が違うので、此処で時間を約束して、別に回ることにしました。わたしはゆっくり休みながらでないと行動できないので、一人がいいのです。

 彫刻の立像は印象に残っています。

 写真が許されているらしく、スマホやカメラを構えている人がいます。最近たまにこういうところがあります。入り口に著作権や肖像権に留意するよう注意がありました。

 洋画は、画面の中に陽射しがあり、それぞれの違う世界に飛び込んでいく入り口のようでした。どこでもドアってこれもそうかなと、今年はそう思ってしまいました。外の世界が潜在的に恋しかったのかもしれません。

 日本画は静寂で、日差しは弱く、暗い気分が漂っていました。こういう大きな展覧会にも、その時が反映されて、流行が生まれるのかもと思いました。

 書では、今習っている、仮名散らしの作品を、力試しに読んでみたり、漢字をじっくり眺めたり、かなりゆっくり楽しみました。会場がいつもの年よりゆったりとした設営になっています。出品数も少なく抑えているように思いました。

 工芸の展示室では、時間が迫っていて、先生の作品を主に鑑賞して、ロビーに出てきました。

 またテンシバを抜けて逆に天王寺駅へ。KOBE、と同じく、OSAKA、がありました。インスタ映えって言うスポットですかね。でも神戸は後は海。ここは人通りのある芝生広場。写真を撮る人より、子どもたちが登って遊んでいました。

 何かで詰まっていると距離を感じなくて、去年よりも駅が近い感じがしました。でも主人が先へ行っては待ってくれてます。仕方ないですね、こうやってでも遊ばないと。

 寝屋川公園駅で、再開発でイズミヤが去って、新しくできたスーパーで夕飯を買います。ここは2回め、前よりも品が揃ってきてました。魚が案外いいなと思っていたので、その日も、刺し身数種を選んで海鮮丼にしました。

 他愛もないよくある夫婦二人の一日でした。でも歩いたので、次の日はぐったりです。

 


f:id:haikusumomochan:20210313183452j:image


f:id:haikusumomochan:20210313183517j:image


f:id:haikusumomochan:20210313183538j:image

 

晴晴と春でありけり空と雲

日展へ緊急事態明けて春

テンシバの恐竜呻く春半ば

芝青む子連れの人の動物園

春の芝久し振りなる逢瀬かと

十歩き五を休むとや春の空

立像の存在感よ白木蓮

工芸の極みたらむや紫木蓮

ぎこちなく読む仮名書かな初燕

日の中に白木蓮の伸びやかに

木蓮控えめに立つ日陰かな

快速の乗り継ぐ電車春うらら

春の夕再開発の新スーパー

かんたんに海鮮丼や蛍烏賊