寝屋川国際婦人クラブ解散

寝屋川国際婦人クラブ解散
         2019(09/30

 寝屋川国際婦人クラブは九月末で35年間の活動を終了する。そのうちの25年ほど在籍したであろうか。
 実は、歩くのが億劫になっていて、活動に参加しても、足手まといになるような気がしてきており、この四月から退会していた。そこへ、この知らせが来たのだから、正直驚いた。
 時代が変わったのだ。電車や食堂のすぐ隣の席に外国人の旅行者が座る、「おもてなし」が特別ではなく、普段のこととなった。珍しい国日本に折角来られたのだから、よく知って帰って貰おう、そのために自分達もよく知ろう、それが基本精神であった。
 戦前中国に住んでいた方は、中国からの留学生の日本のお母さんになったし、地元の外国人留学生や寝屋川市を訪れる国際交流団のホームステイ先になる人もいた。
 おもてなしは行事として、観光に出掛け、着付けやお茶会など和の紹介や持ち寄りパーティを計画、会員全体で、応援した。それが楽しかった。そして、そこから、会員の中に、自主的な、各種の語学、音楽、お茶、着付けのグループができてはなくなっていった。
 大学など、また、JAICA などへ、専門的な知識を深めるために、長く滞在されている外国の方に、お国を紹介していただく講演や、世界で問題となっている課題の専門家を招いての講演、会員の知り合いを辿って、有意義な講演会を多数開いてくれた。その時々の役員たちに感謝したい。
 おかげで、世界のあまり知らない国のお話を聞くことができた。また、主に環境問題も、最先端の仕事をしている方々の講演が面白かった。
 思い出すのは、ウガンダの雨季と乾季の話、スウェーデンの教育の話、河川の護岸と生態系の維持の話、太陽光発電用パネルの各国仕様の違いと廃棄の話。
 個人的な繋がりで、50人足らずの聴く講演会、普段聞けないことも、飛び出す、本当におもしろいものが多かった。懇親会で、演者と近く接して、印象も強められた。
 寝屋川市や、香里園にある成田山別院を紹介する英語ガイドブック、外国人のための生活ガイドブックの多言語での作成、発刊。小冊子ではあったが、時間をかけて調査し、完成に漕ぎ着けた。その隅に参加させて貰った。
 来賓の方が、細石を喩えに、挨拶された。一時の巌としての結束、そして今また細石に散らばるが、それぞれに活動は続くだろうと。思い出とスキルは消えないであろうと。
 積極的で、勇敢な婦人たちの集まる会が、最後に集合写真を撮って終わった。 
爽やかに解散感謝の集ひかな
会場に妙なる調べ秋の宴
細石(さざれし)の巌砕けぬ散りぬ秋
和服より取り出す藍の秋扇
歴代の会長四人扇置く
秋の薔薇白寿の人を称へけり
おもてなし特別なりき菊人形
走馬灯故人となりし人数多
齣送る活動記録秋灯下
色鳥や作る多言語ガイドブック
耳遠く眼も見えぬとか九月尽
秋燕今は故郷に棲むといふ
ざはざはと集合写真稲雀
奈良京都秋の寺には外国人   十河智